Q&A

内診について教えてください。

産婦人科特有の診察方法で、内診台という専用の診察台に乗って診察を行います。

内診は女性にとっては恥ずかしく、抵抗を感じるかもしれませんが、子宮や卵巣、腟や外陰部の病気の診断や妊娠の方では必要な診察です。

ただし問診の内容によっては内診をせずに診療を行うこともあります。

子宮がん検診はどういう検査?

子宮がんには子宮の下部(頸部)から発生する頸がんと、上部(体部)の子宮内膜という部分から発生する体がんという2種類のがんがあります。

日本人の子宮がんの多くは頸がんのため、一般には頸がんの検診が広く行われています。

ただし最近は体がんの患者数も増えており、症状によっては検査をお勧めします。

どちらもがんの発生する部位から直接細胞を採取して検査を行います。

子宮筋腫と子宮内膜症はどんな病気?

子宮筋腫は成人女性の3~4人に1人に発生するとされている、頻度の多い病気です。

良性の腫瘍で無症状のことも多いですが、発生する場所や大きさによって月経痛が強くなったり(月経困難症)、月経量が増量したり(過多月経)します。

また月経時以外にも不正出血や下腹部痛が出現したり、不妊の原因になることもあります。その他膀胱の圧迫による頻尿や腸管の圧迫による便秘を認めることもあります。
子宮内膜症は本来子宮の内側にのみ存在する内膜という組織が、それ以外の場所に発生し増殖する病気です。

成人女性の10人に1人程度で発生するといわれ、もともと月経痛が強い方はその後に内膜症を発症しやすいとされています。

子宮筋腫と同様に月経困難症や過多月経を認めますが、セックス時の痛み(性交痛)や排便時の引きつれるような痛み(排便痛)を認めることもあります。

不妊の原因となることも多く、不妊症の方の30%に内膜症を認めるという報告もあります。

月経以外の出血は大丈夫?

月経時以外の性器からの出血は「不正出血」とよばれ、様々な原因が考えられます。

特に心配なものは子宮がんですが、その他子宮筋腫や子宮内膜症、ポリープなどの疾患や、ホルモン異常により出血することも多いです。 少量でも放置せずに相談することをお勧めします。

また、出血がなくとも年に一度婦人科検診を行っていれば異常があっても早い段階で発見することができますので、安心のために定期検診をお勧めします。

おりものが増えてきたけど…

おりもの(帯下)は女性の健康状態を反映します。免疫力の低下により腟内環境が悪化し腟炎が生じます。腟に連続する子宮、卵管の炎症では同時に下腹部痛もともないやすいです。

近年増加しているクラミジア感染や淋病のような性感染症の場合はパートナーも一緒に治療する必要があります。

また子宮がんでも増えることがありますので、気になるようであれば早めに受診することをお勧めします。

性感染症(STD)が心配です。

近年増加しているクラミジア感染や淋病ではおりもの(帯下)が増えることが多く、外陰部に潰瘍ができる性器ヘルペスは痛みが強いことが特徴です。

コンジローマというウイルス性のイボは自覚症状が乏しいのですが増殖しやすく簡単に治りにくい病気です。

症状がなくともパートナーが感染している場合は受診したほうがよいでしょう。

生理がこない、周期がバラバラです(月経不順)。

生理の周期というのは、生理が始まった日から次の生理が始まる日までの日数です。この期間が25~38日であれば概ね順調と考えられます。そして必ずしも毎回同じ日数である必要はなく、多少幅があっても構いません。

ただし排卵があるかどうかは重要ですので、周期の乱れのある方は気軽にご相談ください。

月経不順の原因ですが、元々の体質による場合もありますが、環境の変化やストレス、ダイエットによる栄養不良、激しいスポーツなど様々な理由によるホルモンバランスの異常から起こります。

原因に合わせた生活指導やホルモン剤、漢方剤による治療を行います。また、女性に多い甲状腺機能の異常や他の疾患により不順になることもあります。

月経不順は不妊に関連しますので、妊娠を希望する方は受診をお勧めします。

ピルってどんな薬?安全?

低用量ピル(ピル)は経口避妊薬と呼ばれ、服用すると卵巣からの排卵が抑えられ、また子宮の内側にある内膜という組織も増殖しなくなります。このため望まない妊娠を避けることができ、正しく服用すればほぼ100%の避妊効果が得られるとされています。

また最近では避妊のためだけではなく、生理痛(月経困難症)やPMS(月経前症候群)を緩和したり、ニキビ(挫創)の治療や月経量を減らして貧血を予防したりといった効果のために服用する女性も増えています。

現在使用されているピルは以前のものに比べてホルモン量が少なく、副作用を気にせず安心して服用していただけます。

ただし他の病気や服用中の薬剤がある場合には使用できないこともありますので、ご相談ください。

避妊に失敗したのですが、緊急避妊の方法を教えてください。

望まぬ妊娠を避けるため、避妊に失敗したときにホルモン剤を服用する方法です。 セックス(性交)から72時間以内に服用する必要があります。

生理前のイライラ、落ち込み、頭痛や肌荒れ(PMS:月経前症候群)について教えてください。

PMS(月経前症候群)とは、排卵後から生理が開始するまでの期間に出現するイライラしたり落ち込んだりする精神症状と、頭痛や倦怠感、肌荒れなどの身体症状のことをいいます。

原因はまだ不明な点もありますが、排卵後のホルモンバランスの異常と考えられています。日常生活に支障をきたすようでしたら相談してみましょう。

子宮頸がんワクチンについて教えてください。

子宮頸がんは日本の女性のがんでは乳がんについで2番目に多いとされており、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの子宮頸部への感染により起こります。

ウイルス感染自体は特別なものではなく、すべての女性の80%で起こるといわれています。このため、性交渉の経験があるすべての女性が子宮頸がんになる可能性はあります。

子宮頸がんワクチンは、HPVの中でも日本人女性の子宮頸がんの原因の70%を占める16型、18型という2種類のウイルス感染を予防します。

性交渉の経験がある方でも、接種後の予防効果は期待できます。長期間の予防効果を得るために、3回の接種が必要です。ただし100%の予防はできませんので、ワクチン接種とあわせて定期的な子宮頸がん検診を受けることをお勧めします。

診療時間 日・祝

9:00~12:00

(新患は11:30まで)

予約制 予約制

15:00~18:00

(新患は17:30まで)

予約制 予約制

△…土曜日は9:00~14:00(新患は13:30まで)

※予約の時間から遅れた場合はお受けできないことがありますのでご了承ください。
※保険証、お薬手帳、検査結果の資料をお持ちください。
※世田谷区の子宮がん検診、骨祖しょう症・風しん抗体検査は予約ではお受けしておりませんので、月・木・土でご来院をお願いいたします。